HKD Rateさて、以上が今後の香港投資家動向に関するCBREの予測ですが、彼らは世界中に現地法人や支店を持つ大手ブローカーでもあり、その香港現地法人から入手する情報に基づきこのコメントを出しているのだから、信頼できるものだろうと思います。

すなわち、今のタイバーツ高香港ドル安にもかかわらず、
バンコクコンドミニアム市場での外国人投資家筆頭格である香港投資家のプレゼンスは今年も衰えそうにないということです。

さらに、今後は都心部だけでなくミッドタウンフリンジにもその投資先が広がってくるということであれば、オンヌットのような今までFQ(Foreign Quota)と呼ばれる外国人枠が一杯になることがなかったエリアでも、その比率が上がってくると予測できます。

これがどんな意味を持つかといえば、例えば、オンヌットの2つ手前の駅であるエッカマイのロフトがそうですが、売り出すと早々にFQが一杯になり、それ以上外国人が買えなくなりました。

そういうことが起こると、同じユニットでもFQを持つユニットは外国人にでもタイ人にでも売れるというアドバンテージを持つことになり、さらに付加価値が出ることになります。つまり、一旦取ったFQはタイ人に売らない限りなくならないので、将来ゲンガムライ目的の転売でも、竣工後のリセールでも有利になるという投資妙味が出るわけです。

まあ、そんなことは滅多にないのですが、このFQに占める外国人比率が高いということは、実需のタイ人しか買わない物件に比べて、投資物件
として将来有望だということでもあります。

さて、ここでどこまで進むタイバーツの独歩高?で添付したグラフのうち、香港ドル/タイバーツの為替変動についてもっと長期のタイムスパンで調べてみたのがこのグラフです。1997年のバンコク不動産バブル崩壊が発端となったといわれているアジア通貨危機(別名トムヤムクン危機)まで約20年遡ってみると、当時のジェットコースター並の
為替レートのアップアンドダウンが見えてきます。

本来、20年もの長期間でみると国力や経済力といったファンダメンタルズが大きく変遷していてあまり参考にならなくなるので、機関投資家などは通常10年ぐらいのスパンで為替の動きを比較するのですが、敢えて20年までスパンを広げると、2007年以降、香港ドルとタイバーツの交換レートは落ち着きを見せ、長いボックス圏に入っているようにも見えます。そう思って見れば、現在の為替水準は平均値よりややバーツ高という程度です。

それに、前回、前々回に貼り付けたUBSの調査結果の表を見たら、今、香港の住宅価格がいかに高いか、そしてバブルリスクが高いのもわかるし、香港の投資家がこれに比べればバーツ高は大したことないと思うのも無理はないと思います。何しろ年率2割近く値上がりしているわけですから、タイバーツとの為替変動率を軽く超えてしまっています。

いずれにせよ、アナンダーやサンシリだけでなく、大手のデベロッパーの大半は今年も日本を含め積極的な海外でのマーケティングをするようなので、そう思って見ると、昨年来、タイのデベロッパー各社が知名度とブランド力のある日本のデベロッパーとJVを組む理由の一つが見えてきます。

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